warayamanga

主にハイパーインフレーション(漫画)について書いていきます

ハイパーインフレーションのお供に聞きたい音楽 邦楽編

世の中にはマリアージュという概念が存在する。

白身魚と白ワイン、あんぱんと牛乳、ウニとクレソン。

 

お互いがお互いの良さを相乗効果で引き出すのだ。

私は気に入った漫画に勝手にテーマソング、主題歌をつける癖があり、本作も例外ではない。

 

今回は、ハイパーインフレーションを読む際に併せて聞きたい楽曲、気持ちを昂らせてくれる邦楽を超個人的に3作品紹介する。

 

 

■ファイト 中島みゆき

 

CMソングなどのタイアップやカバー作品が多いため、サビの部分は非常に有名な曲だが、サビ以外の部分の歌詞はあまり知られていないのではないだろうか。

 

その文面を読むだけで心がギュッとする思いを感じる切なく苦しい歌詞であり、本作における虐げられる者達ガブール人の立ち位置と重なる。

 

また、ルークは姉であるハルを助けるために、未踏の帝国に乗り込もうとしてしており、多くの魑魅魍魎の策謀に翻弄される様には率直にファイトというエールを送りたい。

 

■茨の海 鬼束ちひろ

 

鬼束ちひろらしい悲しげな曲調ながらどこか力強いこの曲は、いろんなトラブルに苛まれながらも、帝国までの航海を続ける13話までの展開にピッタリである。

 

サビの、「貴方の放り投げた祈りで私は茨の海さえ歩いてる 正しさなど無くても無くても無くても無くても」という点は、最悪ハイパーインフレーションを起こしてでもハルを助け出そうとするルークの思いに重なる部分がある。

 

また、この曲は大変珍しく歌詞に「麻酔」というワードが入る。

「幾つもの麻酔で幼い私の正気の在り処を分からなくさせる」

ものすごく既視感のあるフレーズである。

 

■SOUL’d OUT ALIVE

 

急に毛色の違う曲だが、ALIVEは疾走感、歌詞、サビのリズム感がハイパーインフレーションの世界観にかなり近いと感じる。

一度騙されたと思って聞きながら読んでみていただきたい。

 

まず、冒頭および間奏にはいる英単語。熱心なハイパーインフレーション読者であれば、ぴったりなシーンが脳内に浮かんでくるはずだ(病気)。

 

ラップ部分の、明るいながらも切ない印象を与える曲調や歌詞は、ルークの旅路の情景にフィットする。

 

そして、独特のサビの入りであるPUREの連呼の箇所。何とは言わないが、ルークっぽいのだ。

 

というか、ハイパーインフレーション自体が、邦楽界におけるSOUL’d OUTの立ち位置とすごく近いと思う。この点も別記事でまとめたい(需要不明)。

 

 

 

個人的には非常に自信のある3作品だが、あくまで一個人の意見であり、皆それぞれ心の中にマリアージュソングを持っていることだろう(多分ない)。ぜひ、教えてほしいところだ。

 

 

ちなみに逆にお勧めしないのは、Coccoの強く儚い者たち。急にバッドエンド臭のする漫画になる。今後ハイパーインフレーションの薄い本でもでたら、マリアージュするかもしれない。