warayamanga

主にハイパーインフレーション(漫画)について書いていきます

ハイパーインフレーション 26話感想

紙の問題は難なくクリアしたルーク陣営だが、

紙幣の偽造は簡単ではなく、まだまだ課題が山積みなのだが、、、

 

■レジャットの推理力のすさまじさ

 

25話感想記事でも書いたが、

工場に侵入したガブール人をルークがけしかけたことについては、

今までのルークの性格や行動からすると不自然である。

 

レジャットはルークが能力を用いて信者を作っているという事実は知らないが、

能力を活用すれば救世主として信者をつくることができることを考慮し、

わずかなヒントから第三者の存在に気づき、探りを入れている。

井戸端会議のテンションが目立って流されがちだが、

やはり切れ者である。

 

そしてクルツも先手を打って店主の身柄を確保している。

やはり智謀の面ではレジャット級である。

普通の漫画だと物語を動かすためのドジっ子枠として生かされていそうな誘拐犯達を退場させている点も優秀だ。

彼らはそもそも娘を誘拐しているのだから殺されても文句は言えない。

 

■新米教祖 ルーク

 

ガブール人信者の尾行はクルツの発案だったかもしれないが、

ルークも認識した上での作戦であった。

無事帰還した信者に教祖らしく労いの言葉をかけるルーク。

ただし少年の心には自分の命令で信者の一人が命を失ったという思い事実がのしかかる。

腐った大人が多い中、マザーフラペコがそっと寄り添う。

今後ルークの心が壊れないか心配である。

 

■動力はダウー

 

力仕事、体力仕事はやっぱりダウー。

そして、まさかの自転車動力。

持久力も瞬発力もあるなんて最強すぎる。

 

■職人の矜持

 

紙幣最大の課題と言っても過言ではない透かしの技術について、ついに言及が入った。

機械に職を奪われた職人たちが非常に頼もしい。

職人が知識と経験に基づき淡々と機械の欠点を指摘するのは珍しい展開である。

 

ただ、今回の引きだけでは結局どの程度精巧に現在のベルク札に近づけられるかは明確にはわからず、

次回に引き継ぐ形となった。

彼らは精巧な透かしの技術は持っていても、繊細な絵を描く技術はあるのだろうか。

ん、そういえばルーク陣営にまだ目立った活躍をしていない手先が器用な男がいたような。

 

 

 

また、このマンガがすごい!2022にて、

ハイパーインフレーション11位にランクインおめでとうございます。

他の作品がかなり商業的にも成功している中、この評価を受けているということは、

やはり高い漫画力がなせる技であると感じる。

 

単行本も多くの加筆・修正がされており、

連載読者も買う価値は十分にあると思うので、

商業的にも成功させて来年こそは1位に輝いてほしい。