warayamanga

主にハイパーインフレーション(漫画)について書いていきます

ハイパーインフレーション6話の財宝から見る世界観考察

ハイパーインフレーションは船上でのチキンゲーム回である。

 

その際の攻防でルークたちは船内のお宝を捨てるか壊すかしているのだが、

その財宝の中には現実世界でも見覚えのある品も含まれているため、これをまとめ考察する。

 

■日本風の扇子・兜

 

グレシャムアイで見た価値こそ大したことないが、

ほかの財宝とは毛色の違う財宝としてこれらも含まれていた。

国の名称は現実世界とは異なり、本作品独自に設定しているため、

そのまま日本という国はないだろうが、鎖国をしている東洋の島国という設定で出てきてもおかしくない。

 

例えば現在はハルが帝国にいる前提でルークは帝国に向かっているが、ドラゴンクエスト2サマルトリア王子捜索パートのように、目的地をたらいまわしにされる展開はありえるのではないか。

ハルを買った富豪が仮にいたとして、「フン!あんな生意気な女は俺の手に負えん!物好きな東洋の使節団に売ってやったわ!」といった具合で帝国編終了し、舞台は移る。ただ、鎖国をしている島国にどう潜り込むか?そしてベルク札は効果を持たないがどうルークは立ちまわるのか?といった展開を妄想した。

 

さすがに舞台は移らないとは思うが、現状ヴィクトニア帝国の人間とガブール人しか出てきていないので、別の人種や国家などが出てきてほしい。

 

シュメール人らしき像

 

23Pで58万ベルクの目がやたら大きい人間の頭部の像が海に捨てられた。

見た目の特徴から、かつてチグリス・ユーフラテス川近辺で栄えたメソポタミア文明初期に存在したとされるシュメール人の像をモチーフにしていることは間違いない。

 

ハイパーインフレーションの世界観から見てもメソポタミア文明は太古のレベルの文明のため、こちらも物語に直接関与することはないだろうが、こちらも先ほどの項目と同様に、別の文化や民族の出現を予感させる。

 

■ガブール神の財宝の価値

 

24Pではルークとレジャットの狂人タッグが、ガブール神をモチーフにした財宝をノリノリで粉砕している。気になるのは各種財宝の価値がほかの財宝より高い点である。もちろんこの点は、ガブール人である二人がノリノリで破壊していく小気味よさ、高い価値の財宝を見抜く二人の審美眼について強調したいだけだとは思うが、それにしてもほかの財宝と比べ価値が高い。ルークのドロップキックでひんまがった謎の盾のようなものは288万ベルクもする。ほぼダウー(300万ベルク)である。

 

このことから、ガブール族の財宝がヴィクトニア帝国では高い価値を持つことも示唆しているのではないかと仮説を考える。漫画の中ではガブール族が帝国に対して憧れを持ってしまう旨のナレーションが入ったが、実は逆もしかりなのではないだろうか。

映画「ブラックアウト」では白人が黒人に対して嫉妬やコンプレックスを感じる旨を表現していたが、ヴィクトニア帝国の人間も、独自の風習と文化を持ち資本主義にとらわれず生きるガブール人の文化に憧れや嫉妬を抱いている層がおり、ひいては財宝に対する価値も他国調度品より高い相場設定となっているのではないだろうか。

だとすると、船で一か月もかかるガブール族領地にて奴隷狩りが盛んにおこなわれていたことも納得である。

 

 

ハイパーインフレーションは細かな描写も伏線となるケースは多いため、財宝の情報で気になった点をまとめてみた。改めて思ったが財宝は相当数・相当量あるため、最初から船が沈まないように虐殺を続けたほうが、グレシャム達は早々にチキンゲームを制していたと思う。グレシャムが度を越えた強欲であったことが、結果的にルークたちの手助けになったのだから皮肉なものである。

そして、11話ではこの回のガブール神の財宝への扱いが雑だったことをルークはレジャットが帝国の人間である推測材料としているが、ルークさん…

 

 

 

 

 

 

 

お前が言うな!

 

あなた地獄のフルコースをかましてましたやん!

そしてガブール神本人(?)の傷ついた発言(?)を聞いているにも関わらず、ノリノリでレジャットよりガブール神の財宝壊していますよ!